実際には代理権がないのに、外観上代理権があるように見える場合
表見代理とは、無権代理のひとつではあるが、一定の場合に、代理権があったと同じような効果も認めているものである。
つまり、実際には代理権がないのに、外観上代理権があるように見える場合を表見代理という。
次の要件があれば成立する。
①本人が代理権を与えた旨を表示したのに、実際は代理権を与えていなかったとき。
②代理権の範囲を超えた場合で、相手方が権限ありと信ずべき相当の理由があるとき。
③代理権が消滅していたとき。
なお、相手方が善意無過失のときは本人に効果が及ぶ。本人は損害を受けた場合、無権代理人へ損害賠償を請求できる。
例えば、会社を退職したのに「名刺」や「会社の受領証」を所持している様なケース