企業が所有する不動産から適正な収益を生み出して、その価値を高めることなどで適正化すること
不動産の時価とは、企業が所有する不動産から適正な収益(キャッシュフロー)を生み出して、その価値を高めることなどで適正化することである。
不動産(資産)の流動化に関する法律等に基づいて、投資家に示すために求める企業が有する賃貸不動産についての収益価格は、DCF(Discounted Cash Flow)によらなければならない。
多くの企業が所有する不動産は、取得した時で簿価が低い不動産を所有している企業ほど、不動産の有効活用が行われていないケースがあり、企業の不動産の収益性が低いままとなっている。
この様な企業は、敵対的M&Aの対象となったり、株主から取締役員らに対し、善良なる管理者としての注意義務違反が問われることにもなる可能性があります。
企業所有の不動産は資産としての重要な根幹であるため、これらを適切に管理運営をして、不動産の価値(=株式価格・配当金)を高めていかなければならない。
特に、2010年3月期から適用される新会計ルール「賃貸不動産の時価開示」において重要となっている。(注:但し、この手法は学校・公園等公共又公益の目的に供されている不動産には適用されない。)
この他にも、不動産鑑定評価制度として、不動産の収益性から不動産の価格(収益価格)を求める場合には「収益還元法」と、不動産の賃料(収益賃料)を求める場合の「収益分析法」とがある。
参考:上記の他、不動産の価格としては、①地価公示、②相続や贈与計算のための路線価、③所有している時に毎年かかる固定資産税・都市計画税算出のための固定資産税評価額上の土地評価などもある。