<「定期借家契約は借主に不利?」 ―― 安心して暮らすための新しい賃貸借契約の考え方>他
Ⅰ【「定期借家契約は借主に不利?」 ―― 安心して暮らすための新しい賃貸借契約の考え方 】
① はじめに:定期借家=借主に不利、ではありません
「定期借家契約は、契約期間が終わったら退去しなければならないから借主に不利なのでは?」というイメージがあります。
しかし、定期借家契約には、貸主・借主双方にとって、安心して暮らせる住環境を維持するためのメリットがあります。
② 普通借家契約では「隣人を選べない」という問題も
集合住宅では、自分がどれだけ良好な生活をしていても、隣室・上下階の入居者による騒音、迷惑行為、共用部分の使用上のトラブルなどに悩まされることがあります。
普通借家契約では、契約更新に関する貸主側の制限があるため、問題のある入居者への対応が長期化するケースもあります。
その結果、問題を起こしていない入居者が「我慢する」か、「自分が退去する」という状況になってしまう可能性があります。
③ 定期借家契約という選択肢
定期借家契約では、あらかじめ契約期間を定め、期間満了によって契約が終了します。もちろん、契約期間中に問題のある入居者を自由に退去させられるという制度ではありません。
一方で、契約期間満了時には、貸主・借主双方がそれまでの居住状況や契約条件を踏まえて、再契約するかどうかを判断することができます。
これは、良好な入居者にとってもメリットがあります。
④ オーナーの本音は「良い入居者には長く住んでほしい」
「定期借家だから、オーナーは入居者をどんどん入れ替えたい」と考えているわけではありません。むしろ賃貸住宅のオーナーにとっては、「安心して建物を利用してくれる良い入居者には、できるだけ長く住んでいただきたい」というのが本音です。
定期借家契約は、入居者を追い出すための制度ではなく、契約期間ごとに賃貸借関係を見直すことができる仕組みと考えることができます。
⑤ まとめ
定期借家契約は、単純に「借主に不利な契約」と捉えるのではなく、
●契約期間が明確
●契約満了時に再契約を判断できる
●良好な入居者には再契約という選択肢がある
●賃貸住宅全体の住環境を維持しやすい
という特徴を理解することが大切です。
「誰もが安心して暮らせる賃貸住宅」、そのための選択肢の一つとして、定期借家契約が今後さらに活用されていくことが期待されます。
Ⅱ【 内水はん濫災害が立て続けに発生の根本を考える 】
今年程、自然災害が連続して発生している年はない。しかも、全国の地域及び全世界のあっちこっちと連日テレビ等で報道されている。被災者の多くの人は口々に、これまでに80年も住んでいるが、この様な水害に遭ったのははじめてである、と言っている。
小生は、たまたま本屋さんである本を手にとってパラパラと流し読みをした。「人類はどこで間違えたのか(土とヒトの生命誌)」中村桂子氏※1の著書の一部分にすこぶる興味のある記述があります。
以下の内容を理解し、直ちに行動を起こす必要が生じていることを考えさせられる本です。
それは、旧石器時代以降、人類は狩猟などでマンモスを始め多くの大型動物を絶滅に追いやり、今に至ってこの絶滅のスピードは加速している。具体的には、現にアマゾンの森林を伐採して農地に変え、珊瑚礁を埋め立てて飛行場を建設しようとしています。
この様に、自然にダメージを与え続けて行けば、自然環境の破壊へとなり、人類の存続は危ういことがわかっています。
その例として、太陽系から数えて3番目の惑星である「地球」には、生命体があり人類などが住んでいますが、同じく太陽系の水星に次いで2番目に近い位置を回る、地球と大きさがよく似た「金星」は、灼熱の硫酸の星です。
また、同じく太陽から4番目に近い、地球のすぐ外側を回る赤い惑星の「火星」は干からびて大気を失った不毛の星と言われています。
この様に、地球は稀に生まれた星で、人類の生命等40億年にわたる歩みを振り返り、生きものとしてのヒトの原点を確認し、次に自然の生きものを守るというサピエンス史(ラテン語で「賢い」・「知恵のある」の意味で、現生人類が属する種の学名、ヒト属)の検証を記している。
さらに、ヒト属の問題と併せて、あるいはこれらを検証するためには、環境破壊や格差社会を生み出した要因として「農耕」のあり方にも着目をし、私たちの足元にある「土」の重要性を忘れてしまったことへの警鐘を鳴らしています。(大地はヒトが生きるための食料の生産地で、森林は生命維持に不可欠な酸素という空気を生み出しているからです。)
加えて、現代が現に直面している本題の核心とも言うべき地球的な気候変動や、パンデミック(感染病や伝染病が国境や大陸を超えて世界中で大流行する現象、ギリシャ語)、戦争などの危機に対し、生きものとして本来の生き方を見つめ直すための1冊でもあります。(本文は、本の趣旨に稚拙文を加筆しました。)
気の遠くなる様で、かつ複雑すぎて難しい課題と理解していますが、自身で解決することを求めているものではないと考えています。
1人から2人、3人へと本質や背景の理解を深めて行く方向を示している点と、それまでに見落としていることへの気付きの本と思いました。
※1.中村桂子(なかむら けいこ)先生は、1936(昭和11)年1月1日生まれの90歳。東京都出身、東京大学大学院 理学系研究科卒。
企業所属の生命科学研究所開設に際し、研究員となる。人間社会との接点を測りながら、遺伝子研究に携わる。生命体の本質を知るには生命体の履歴が必要と考え、生命誌研究館を設立。生命誌研究者、JT生命誌研究館名誉館長。理学博士。
以上