<俳句の世界から伺える気候変動と文学>
Ⅰ【 俳句の世界から伺える気候変動と文学 】
「五月雨を集めて早し最上川※1」
誰もが知っている江戸時代の俳人、松尾芭蕉が「奥の細道」に記しています。
江戸時代~昭和初期の時代の梅雨は、しとしとと細雨、微雨でそれほど強くなく、濡れてもすぐに乾く程の雨でした。旧暦1702年6月3日(現在の7月8日)に詠まれました。
しかし、あれから322年経った近年は、排出されたガスが地球を覆うこととなり、温室効果に起因することで、全世界は勿論、日本の各地で梅雨の時期を含めてあらゆるところでゲリラ豪雨・線状降水帯等により河川の氾濫、土石流などの人的被害へと気候が変動し、人類の生存権が脅かされ、なお加速して進んで来ている。
人々の自然に対する畏敬の念が失われ、又、謙虚さが欠落し、驕りの現れの結果、この様な異状気候を招いたと考えられるのではないでしょうか。
かつての人類は、自然循環の意味を理解し、森や林、川、海、山の中で培い育んで来ている。体の遺伝子に変化を生じさせることとなるでしょう。
これまでの「おおらかなる」大地の恵みを享受して生を繋いで来た太古よりの事実の崩壊を止めるため、叡智の結集されんことを憂慮して已まない。文化・芸術の発展の意味をも含めてそう願いたい。
<注釈>
※1 発句は「五月雨を集めて涼し最上川」
としたが、句を詠んだ直後に松尾芭蕉は舟下りを体験した様でした。その舟下りの時は前日の梅雨(五月雨)が大雨となって水量が増し、川の水の流れが激流となった中を下ったのかも知れません。その舟下りの様子を「奥の細道」に「水みなぎって、舟あやふし」と記載してあることから伺い知れます。
そして発句の「涼し」が「五月雨を集めて早し最上川」と変えたものと考えられます。
そのことで、この句の意味と情景とが一致することとなります。
また、山形県の最上川、日本三大の急流の一つに数えられていて、他に長野県、山梨県、静岡県に跨る富士川や、熊本県の球磨川です。
「ふじみのくまさん、もがいている」・・・の言葉、語呂合わせはどこかで聞いたことがあると思う人もいるでしょう。中学生の頃の受験勉強の際、日本の河川の急流(日本三大急流)として社会で学んでいました。(ふじ⇒富士川、くま⇒球磨川、もが⇒最上川)
普段はゆるやかな川の流れですが、大雨が降ると激変する河川です。
つい最近も、球磨川や最上川の氾濫のニュースを聞くこととなり、胸が痛みます。
Ⅱ【 お金の流れは、株と不動産へか? 】
宮城県内、とりわけ仙台市中心部のDI調査によると、地価は上昇又は高止まりとなっている。特に商業地は前年比20%~30%の高値取引となっている。
その中心は、地方から仙台への投資や宗教法人系と分譲マンション業者です。
(1)新寺の土地取引
幹線道路沿線330㎡(100坪)が3億円超えての取引がなされた様です。(学校法人用地)
(2)上杉の土地取引
南面道路に面し、約1200坪が20億円超えて取引がなされた様です。(マンション用地)
以上