平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ではこざいますが、当社の年末年始休業を下記の通りとさせていただきますので、ご案内申し上げます。何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。
ご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い致します。
※1月6日(月)より通常営業の予定です。
<税金課税及び納税金は公平公正に!!、他>
Ⅰ【 税金課税及び納税金は公平公正に!! 】
1.固定資産税、都市計画税が当局の計算ミスによって払い過ぎたため、過払金の返還を求めて提訴を起こした。地方税法第17条4に基づき、地方団体の長は、「過誤納に係る地方団体徴収金を過去5年分に遡及して返還しなければならない」等の規定がある。
2.しかし本訴訟は、国家賠償法に基づき、裁判で認められれば20年分(改正民法第166条債権等の消滅時効)まで返還を受けられるケースもある。
3.現在20年分の還付を求めて大阪地方裁判所で係争中である。
4.ところで私は、これと同様の体験をしたことがあります。
弊社に於いて、AさんからAさんの母の死亡により相続税を支払うために、Aさん所有のX土地の売買仲介依頼を受けて、価格算定等を含めて調査したところ、そのX土地は「仙台市の都市計画の道路予定地」となっていた。従って、同法により土地の利用が制限されていることが判明することとなった。
X土地の用途は商業地域内にあって、本来は高層の建築物の建設が可能だが、X土地は都市計画法の道路計画地のため建築可能な建物は木造2階建までで、さらに事業実施決定の際には自ら解体して更地にしなければならないこととなっていた。
5.ところが、固定資産税の評価額算定の基礎となる基準点で、Xの土地評価額となって30年近く高額な税金を支払い続けていた。
なお、基準点の数値は、所有権に利用制限の無い土地と同様な土地として算定され続けて来た。
6.Aさんは、早速仙台市某区役所に行って、5年分の過納金の還付を受けました。
7.地方税法は、極めて強い権限を市町村に付与している訳ですが、権限を有する責任者は、仙台市で策定している都市計画道等を内部で情報の共有を図る等をして、法に基づく公平公正なる課税を求めたい。
8.この様な意味に於いて、優越的な権限を有する行政当局が情報量等に比べても弱い市民から、不作為によって不当に得た固定資産税・都市計画税の返還期限を5年とする規定は、納税者の理解を得られる時代では無いのではないかと思料します。
よって、本件裁判所の判断に注視して行きたい。
Ⅱ【 日本の不動産市場への、米国の中小銀行の破綻の影響の有無 】
1.米国の中小企業の経営破綻が日本経済に影響を及ぼす恐れがあるのか?
常に世界の一国で金融不安が起こると、その影響は6ヶ月~1年内に日本の金融へと、とりわけモロに影響するのが不動産分野であると言っても過言では無い。日本の金融の基本は、不動産市場を基軸として発展して来た経緯が大きい要素であるからです。
2.その不動産の市場動向としての一例を挙げると・・・
コロナ禍前の個人住宅の、大手ハウスメーカーの建築費が85万円/3.3㎡であったが、世界的なコロナ禍、2021年6月頃にウッドショック(住宅の柱や梁などの木材不足により、木材価格が高騰した)が発生したことで、住宅の木材価格が上昇した。
また、その木材価格の上昇の背景には、米国のコロナ禍からの景気回復とリモートワークの企業方針などで住宅需要やリモート用の部屋の増築のため、世界中で木材の取り合いで上昇した。
3.米国やカナダからの輸入木材の高騰と品不足に伴って、日本国内の木材価格も上昇しました。
住宅価格の上昇に伴って、金融機関に於ける住宅ローン貸し付け算定の基準も「年収×5倍」から「年収×7・8倍」、そして2023年4月現在「年収×10倍」までと融資金額も増えて来ている。
住宅価格も、仙台市岩切周辺や仙台圏で開発が進む利府町地域での平均的一戸建て住宅価格が、金4000万円台から金5,000万円台へ、そして住宅全般の建築費単価も3.3㎡(一坪)当たりの単価が120万円~130万円と急激に上昇している。
(けだし、分譲戸建住宅の販売価格の約5,000万円台には、当然ながら土地価格の上昇も含まれる訳で、木材価格のみではありません。)
4.この様に、桁外れな住宅価格でも金融機関の融資によって購入者も多いとの某銀行の話しであります。
5.この様な、日本経済にとって重要な米国内で銀行に対する信用不安の暗い影を落とし始めていると言われているのが、融資残高のうちアメリカの中小銀行か?同銀行は6割のシェアを持ち、アメリカ全体の住宅ローンの7割を担っていて、住宅ローン企業にも積極的に融資している中小銀行及びノンバンクだ!!とささやかれている。(一部 3月28日 日本経済新聞参照)
6.日本の金融機関にも、米国と同様なリスクがあるのではないかと思う。つまり、米国の融資はノンリコース(アメリカは特定の不動産のみを担保しているので、日本の様に不動産担保及び人的担保を付保しないので、一概に比較できない。)
であるから、アメリカは住宅ローンで破綻したとしても個人にまで債務の負担が及ばないため、再起が容易だが、日本の場合は個人保証があるので、再起は難しいと言われている。
7.この様な、3月10日の米国カリフォルニア州のシリコンバレーバンク(SVB)の破綻、ニューヨーク州シグネチャー・バンクの事業停止など、SVBの破綻に端を発した金融破綻が日本の金融市場や不動産市況の悪化となる様なマネーの収縮、深刻な影響を及ぼすことが無いことを、植田和男第32代日本銀行総裁の手腕に期待して已まない。
Ⅲ【 歴史小説家 吉川英治の言葉 】
故吉川英治は「宮本武蔵」や「新・平家物語」で著名な作家ですが、亡くなる2年前の昭和35年、文化勲章を受章されました。
その授賞式の朝に詠まれた一句は、
自分はそんな立派な勲章をもらえる様な人間ではないことだ!!
威張ったり反り返ってはいけない。
今こそもう一度あの紺かすりの着物を着て勉強しなければならないという謙虚な気持ちから詠まれた句です。
『我以外皆我師』=無住禅師の言葉に「人をそしりては、我が身の失を かえりみる、これ人を鏡とする心なり」
人間のおごりがいつの間にか芽生えてやがて繁る様に、人間として謙虚な気持ちを忘れてしまうものです。
そこで、人間は皆この世に生を受けるときには言葉も世の中のことなど何一つとして知らない。人のあやまちというものは目につきやすいものですが、そのあやまちを非難する時でさえ、形こそ違え自分も同じ様なあやまちを犯してはいけないと自分自身への反省と自戒の念が込められています。