<パーキング経営苦戦売物件へ>
Ⅰ【 パーキング経営苦戦売物件へ 】
仙台市内中心部のパーキング土地が売りに出されて来た。特に国分町辺りが顕著となって来ている。
主なる要因は、コロナ禍の緊急事態宣言及びまん延防止等の措置で※飲食店への時短要請によって客足が遠くなったまま、早1年半もの長期に及ぶ事で、経営が成り立たない事情と相まって、企業の接待、新入社員の歓迎会、様々な懇親会等も含めて開店休業中と言っても過言ではない。
駐車場利用者の多くは、国分町に勤務する従業員やその客であった訳だから本当にきわめて深刻な状態に陥ってしまった。
恐らくは、駐車場収益の最大化まで行かなくともコロナ禍の終息を期待しながら、当面の手法として維持のために駐車場料金を下げる等の差別化を検討あるいは実践されて来ていいものとの推察に余りある。
加えて国分町(歓楽街)の中の駐車場という特殊な地域内に立地しているため他の利用に制限されているという事情もあると思われる。
コロナ禍の前の駐車場は飲食店の従業員(飲酒をしない裏方の料理人や、ソフトドリンクのみ飲む人等)や企業の接待者らの車で常に満車となっていて、ドル箱でもあった。それが、「コロナ禍」によって一変し、身につまされる様に売却へと動いて来た。「コロナ禍」の終息の見通し等との関連も含めてこの動きに注視して行きたい。
Ⅱ【 カーシェアリングサービスの増加 】
従来から、駐車場形態の仕組みのみでの利用者が減ってきた理由が考えられる。
加えて、若い人を中心に車を持たずに必要な時に利用する「カーシェアリング」は、若者や企業等を中心に増加して来ている。実際に街の中を移動していると「わ」ナンバーの車が多く見受けられる。
マイカーを所有するかカーシェアリングを利用するか?
カーシェアリングの利用者はマイカーを所有するコスト(車の購入代金、車検料、タイヤ交換代、保険料、ガソリン代、毎月の駐車料金)に加え利用、使用頻度によっても違うが、例えば、週末に月2回、3回の利用者にはカーシェアリングを活用する人が多い様だ。
アンケート上のカーシェアリングの利用形態は以下のとおり。
・旅行用 33%
・近隣で日常的な買い物 28%
・郊外や遠方への買い物 28%
・週末のドライブ 27%
・仕事 18%
・ゴルフ、レジャー 11%
との結果が報じられている。
コロナ禍で旅行用途のユーザーは大幅に減少し、日常生活の利用者が多くなっている。特別な事情かも知れないがコロナ禍での家族の送迎用の方も増加傾向となっている。
この様にこれからもこのような利用者が一般的になって行くのかも知れない。自動車メーカーも「所有」より「利用者」に視点を移した車造りへと変化して行くものと思う。
従って、アパート、マンションの駐車場にカーシェア用の駐車スペースの設置を、「メリット」、「デメリット」を含めて検討して置く必要があるでしょう。
Ⅲ【 漢文と自己の浅学菲才の実感 】
たまたま仕事で訪問したお宅の床の間に「清流無間断」と書かれた掛け軸が飾られていた。
挨拶もそこそこにして私は、掛け軸の読み方を訊ねた。(清流間断無し、せいりゅうかんだんなし)と読む様ですね!と説明を受け、さらにその意味も訊ねると種々あるが、原文のまま直訳すれば「清らかな水の流れが途切れることなく流れる。」ということです。
さらに、「清らかな水の流れ」とは「良い家柄またはその出身者」と解されている。
そして、ここにはないが対句があって、「壁樹不會凋(へきじゅかつてしぼまず)」すなわち、常に活動しているものは、淀みがなく清らかである。「ひとたび流れが淀めば濁り水になってしまう。」と続きます。
これはいずれも禅の言葉であり「緑は深く、心は清く」であり、茶道のわびさび等の心得として、さらには人生そのものの道標となってゆくものなのかも知れないと話された。私は、自分の浅学菲才に気づかされたと同時に感嘆し、ため息を吐き出してしまった。