<不動産関連データから読み解くとその市況は・・・>
Ⅰ【不動産関連データから読み解くとその市況は…】
2020年から2年目を迎えるコロナ禍の影響が不動産をとり巻く経済的な面での行動の変化が各所に見られました。今回は「賃貸住宅の現状とその対応」について検討してみます。
賃貸住宅関連にも大きな変化が出ています。例えば、大学生の対面授業とテレワークとの伴用で授業が開始されました。
これまでの学生は例年アパートに居住し、アルバイト等でお小遣いを稼ぐなどをして来たが、今回のコロナ禍でアルバイト先の飲食店で時短要請や営業自粛等でほとんど仕事がなくなった。学校も今年から自宅に居てのテレワークに加えて、対面授業のとも併用している。近県の学生は授業登校の日だけ自宅から高速バスでの通学者が増加して来ている。その結果、学生用の賃貸アパートの空室増加へと繋がって来た。
加えて、コロナ禍での親の収入減等も影を落としている様だ。
Ⅱ【ホームステージングの活用(賃貸住宅版のモデルルーム)】
「ホームステージング」とは…建物全体や居室を入居者の視点に立って「ここに住んでみたい!」と思っていただける様な居住空間を演出することです。
これまでの高額な分譲マンションのモデルルームを賃貸住宅へ応用して、内覧に来た賃貸希望者に良い印象を与えることによって入居率を高めようとする手法の一つです。
具体的には、レースカーテン、照明器具、家具、小物類や観葉植物等のグリーンで、空室をコーディネートして、早期の入居者確保を図ることです。
場合によっては、前述の様に親の収入減と従来の空室で無味乾燥のままで入居者に於いて全てを準備して下さいとの手法のみでは限界に達しつつあります。
※1遠方から仙台の地に来た人は、何処で購入すれば良いか等の煩わしさから一部開放されることとなります。
一方、上記の様なコーディネートした部屋をネットに掲載することで借り手側の生活イメージ向上が考えられます。しかし、いくらいいと言っても賃貸事業なので、賃貸物件の流動性が高い地域等を総合的に勘案しての決定も大切です。市場性の弱い地域や空室が長期に亘る物件には、一考が大切です。
カーテン、家具、小物等は概ね最大でも※2.10万円位までに抑えることも大切です。
【弊社のホームステージング(写真)右】(長町の賃貸物件)
※1.入居者が地元で購入したテーブル等を運搬する。従来の仕組みが未だに続いています。しかし、近時は運搬費の方がその物よりも高額になってしまう。現地調達が増加して来た。
※2.概ね10万円はフリーレントを考えた場合の相当月数金額が一応の目安です。また、借主がそのままの状態で借りたいとした場合はプレゼントしても費用対効果が生じる他空室のリスクを回避できる。