<所有者不明土地の売却可能へ法創設>
全国で問題化している所有者不明土地について、一定の条件下で売却を可能にする法案が2月22日閣議決定し、今国会での成立を目指す。
対象となる土地は、所有者の住所、氏名が正しく記載されていない所有者不明土地のうち、「変則型登記(※1)」の土地。所有者不明土地の5%相当に該当するという。
法務局の登記官に所有者の情報を調査する権限を与え、土地家屋調査士らを調査員とする制度も作る。
調査により、所有者が特定できれば登記簿に反映させるが、特定できなければ土地活用を希望する地方自治体や企業への売却処分を認める。
国は、所有者不明の土地について、来年までに必要な制度改正を行う。
相続登記の義務化をも求めて行くとしている。
◆実際に業務を営んでいても、この様な課題に直面して困ってしまいます。
特に、道路の「共有持分」が顕著です。主な理由として2つ考えられます。
一つは、経済的に独立しての利用と価値がほとんど無い。
二つ目には固定資産税評価額が低い、又は非課税となっているため、財産と
して把握されていないのが実情です。
特に相続人が遠方に居住していれば手続きが面倒なことも多い様です。
< 事 例 >
この様な土地が公道と相談者の土地との間に挟まっている土地が在る場合。(下記図1参照)
相談者のA土地に建物を建築したいが、建築基準法(都市計画区域内)第43条第1項に基づき、4m以上の道路に接道幅員2m以上の要件が必要とされるが、本件の土地の様にそもそも接道していない無道路地となっている。
なお、専門的になってしまいますが、民法上、「囲繞地(いにょうち)通行権の確保(※2)」の方法で通行権を認めてもらう等が考えられる。
いずれにしても、不動産という資産が適切に流動出来る様な視点が、国益ということになるのではないでしょうか?
消費税率10%への引き上げが7ヶ月後に迫って来ました。
賃貸経営では収入よりも支出に影響することが考えられる。
居住用貸家の家賃や共益費は国策で例外的に非課税であるため、収入における増税の影響は少ない様です。
しかし、駐車場代(居住と一体契約で賃料に含む場合は除かれる)やインターネット利用料等の付帯サービス費、事業用の家賃・共益費などは課税対象となります。
10月分からは10%の金額の請求になります。
なお、契約書に「駐車場代10,800円」とだけ記載され税率の変動に関する規定がない場合などは、契約者から11,000円で徴収ができない場合もあります。
家賃(事務所・店舗)
事務所・店舗の10月分の家賃を、前家賃として9月末までに受領する契約の場合は、10%の家賃受領となります。
一方「支出」については「建物管理料」や修繕費などは増税相当分だけ(2%)増額となります。
特に増税増額の影響を最も強く受けるのは、物件(エアコン取得費など)・リフォーム工事といった大規模な支出です。
仲介手数料にも消費税がかかるため、不動産流通に影響が出る恐れも考えられます。