〈仲介業者の本人確認と窓口選任〉
弊社の不動産売買仲介業務は相続人からの売買依頼が増加して来ています。例えば、仙台市若林区の物件ケースについては、相続人が8名(被相続人の子と甥や姪)が共有者とする権利関係でした。
この様な場合に仲介業者に於いては各々8名の方々と連絡を取るとなるとかかる事務手続きが煩雑複雑となってしまいます。加ええて業務の打ち合わせ等を同時に行なえない共有者間で叔父、叔母、甥や姪との優劣順位で感情的な問題を惹起しやすくなってしまう恐れがあります。
従って、業務開始時点で各々共有者の方々の代表者、あるいは窓口として3名位にお願いしてからスタートしますと良い様です。しかし、実際に売買成立時には自己の売買代金はその持分の割合での取得となりますので、中には10万円にも満たな人も出て来ます。費用分(大阪から仙台まで来てもらって本人確認ろならざるを得ませんので、ご本人に納得してもらうのにも一苦労します。)にも満たない方もおります。だが、共有者の方々の協力を得た、でも、なんとか共有者の方々の協力を得てなんとか成功して来ています。
この様に相続による売買は年々増加傾向にあります。しかし、弊社では昨年には20名の共有売買もなんとか無事取引を終えました。さらに、過去の取引の中では、123名という途方もない売買取引を行っていますので、前述の8名程度であれば苦になりませんが、数に関係なく所有者の方々にとっては生涯に一度又は二度の経験なのでひとつひとつを大切に取
り組んで行わなければならないと気を引き締めて事にあたっております。ただ近時は高齢者が多く仙台市内の施設のみならず山形県へ出向き本人確認等で奔走しています。
〈相続人の本音〉
最後に相続人の本音は土地や建物を残されるよりもあまり面倒でない、現金の方が良かったと極めて勝手な発言をする相続人もいる様です。
〈衝撃的事件〉
世界に類を見ない事件が日本で発生した、神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が刺殺されるという悲惨な事件が起きた、また8月に入ってから地元仙台のJR仙台駅で列車を待っていた女子高生の背中に傷害を負わせた事件もあった。いずれも26才の男性が逮捕されたとマスコミ等で報道された。
障害者の人は社会に於いて、健常者の当たり前の生活である「通学、通勤、友達らと自由に話したり等」することは容易ではないことへ、社会全体の理解不足及び人権意識の欠如の表れが犯罪の背景に大きく影を落として広がってきてはいないだろうか!!?
仙台市上杉の宮城県立視覚支援学校の入学式が本年4月11日に行われ、新入学生10名が入学した。入学式の校長先生の祝辞を終えて、降壇した際に、新入学生の一人の女子生徒から「先生、頑張ってください!」と声を掛けられた。その先生は「女子生徒のその言葉に感動した」と話されていました。訳は校長先生自身もこの春に他校より本校に移動された方で、その生徒は全盲、車椅子。最も障害の程度が重い。生徒自身が大変なのにもかかわらず相手を気遣う心がどうして生まれるのか!!先生は女子生徒のどこまでも透き通る心に接し大人がハッとして身が引き締まりました。と話された。(仙台南ロータリークラブで奨学金授与式での一言より)
障害者生徒について、ここ数日前からだが気になっていることがある。私は毎日台原から上杉山通りを仙台駅方面に向かって車で渋滞の中通勤しております。通勤途中に、全盲?の男子(中学生位)が父親と見られる人の1m前位先を白杖を持ち、一歩一歩確かめながら点字ブロック上を上杉方面へ向かって歩いている。点字ブロックの切れたところで立ち止まってしまう様で、その後父親らしき人が声を掛けてまた歩き出すという姿である。男子と父親の脇を歩行者や自転車が通り過ぎて行く。今朝(8/10)は男子の目から溢れる涙を拭いている姿が目に映った。そしてその男子の正面から父親の両手が両肩にかかっていた。
私は、何が起きているか分からないが、想像するに、夏休みを利用して通学の道を歩く練習をしていて、思う様に歩くことが出来なく苛立って泣いている親子かもしれない。男子の進む先には前記の視覚支援学校がある。男子はそこの生徒かもしれません。そんな想像をしながら、その“少年”へ心から頑張れ!と思いながら走って来ました。
国際的にはその国の障害者を取り囲む社会環境の充実に基づいて国民生活の豊かさの高低が決まるとも言われています。
前述のような事件が二度と起こさないような仕組みをつくることが大切である。さらに社会全体としての取り組みがとても重要だ、とりわけ、「政治家」、「学校の先生」等は高潔であり、かつ哲学や倫理観の高いリーダーを以って、自ら「範」を示されることでより良い社会環境へと変えて行かなければならないかと危惧している者の一人である。
一方正論はなかなか受け入れられない雰囲気も気にかかるが・・・
今こそ社会全体の問題と捉えて障害者の立場に立つという啓蒙活動が重要と思料する。