大都市の最大のリスクは都市の発展と比例する
1.<大都市の最大のリスクは都市の発展と比例する>
1) 政府は地方創生政策の具体的な方針をまとめるための予算を計上したと新聞等で報じられている。「地方の人口」と「経済」との大きく分けて二つの問題が横たわっている。現在の日本の「政治」、「経済」全ては東京を中心とする首都圏の一極集中となっているのを改めて地方へ分散化を計る必要性が日本国の国体維持のためになんとしても欠かすことができなくなって来たとの認識が広がって来ている。その背景の一つは、台風、大雨等の洪水による地下鉄(室)問題や3.11東日本大震災時に起きた帰宅困難者の発生である。この様に大都市の問題が露呈したと見るべきでありましょう。
東京都の人口2014年11月1日時13,389,865人と公式に発表されている。
万一東京直下型の巨大地震(M8クラス)が発生した場合1923年関東大震災時の比ではない。確率は70%(地震、調査研究推進本部発表、または別の調査機関発表によるとこれから30年間で80%の発生確率)と言われています。2013年12月20日のシミュレーションの想定では2万3000人の死者が発生するというものでありました。
2) ところで、私(筆者)は先日12月8日縁があって東京六本木(グランドハイアット東京)での経済界の人々と交流する機会を得て交流してきました。
この時の都内の交通手段は全部地下鉄での往来でした。日中でも仙台市営地下鉄の通勤時間とほぼ同じ位の乗客が乗っていて「霧ヶ関」で半分位の乗客が降りるという状態です。即ち、霧ヶ関は「政治(国会)(中央省庁)、経済」の中核の象徴的立場であることが再認識しました。
2.<歴史に学べ>
江戸時代に徳川幕府が大阪から東京に移したのは関東地域がまだ未開発地で森林が一帯を覆っていてかつ水資源も豊富だったためとも言われてきた。しかし、その後の日本は都市開発、人にとって都合の良い様に邁進して来た結果、特に1970年代には工場用地に分譲マンションが建ち人口の増加がどんどん進んで来ている。この都市は、経済的利益の追求でしか無いためか、利益を産まない保育所、小中学校が置き去りになって逆に社会問題化となってしまっている。
1)この様に日本の都市は一見発展し続けているが前述の様に一旦直下型地震が発生すると一瞬にして人命等が危うい、同時に政治機能がマヒする。結果「土地、建物」「株式」「債権等」の資産に甚大な影響が及ぼされることとなるでしょう。
2)加えて、グローバル化の今日ではこの影響は日本のみならず全世界へと波及する危機を招く可能性が高い。
3)従って、自己防衛がポイントとなる。アメリカの様に政治は「ワシントン」経済は「ニューヨーク」と分離している。日本は一極に政治、経済、(人口)が集中しており自然災害が起こると、同時に国や行政はマヒすることとなる。仙台に住んでいても常に個々の自己防衛をしておく必要があり、国は地方へ中央省庁を移し人口も分散しなければならないだろう。
3.<今年の新築マンション分譲900戸台>
1)仙台市内の分譲マンションは例年2000~3000戸の供給が一般的でしたが、今年は極めて少なく900戸台になる様だ。
2)新築・分譲価格も4,500~5,000万円台で売り出されている。建築費の単価は、あすと長町や長町南周辺で単価(3.3㎡あたり)@160~180万円という価格の様だ。
青葉区本町三丁目(県庁・合同庁舎南側)野村不動産(株)で来年分譲する単価(3.3㎡あたり)は@240~250万円になるだろうと言われている。
これに引きずられ仙台中心部の中古マンション価格の上昇は、バブル時代の動きを超えての取引きとなって来ていて、当面、同様に推移する様だ。
業者らはこの様な状況がいつまで続くものなのだろうかと今から「わくわくしながらも心配だ」と言う人も少なくない様だ。
<結び>
今年は地震や火山噴火等のニュースが例年よりも多く発生しました。来年は平穏で楽しいことが沢山あることをご祈念申し上げます。
本年一年間とりとめのないレポートを読んで戴き厚くお礼申し上げます。
良い年をお迎え下さいますように!!