変化する人口構造と消費税増税
1 「明らかに変化する人口構造と増税、そしてその対応について」
日本は、2006年から人口減少と高齢化社会に入っている。その中でのデフレ脱却のための「規制緩和」「消費税増税」「相続税増税」等を行っている。今回は「規制緩和」についてその影響を検証してみます。(規制緩和での雇用形態の変化)
1)すでに、日本ではデフレ状況が長い間続いて雇用形態も正規社員よりも「アルバイト」「契約社員」が多くなって来ているのが実状である。
以前、昭和40年頃は頑張れば収入が上がったが今はそうはならない。頑張っても収入が頭打ちのまま数年続いている。
2)しかし、この春には明るいニュースとして数社が基本給アップと報道されているのがせめてもの救いである。
3)このデフレ年代に育った人(20~30代)の多くは身の丈の幸せ感を持っていて消費でも堅実な買い物をする世代だと言われている。背伸びをしないため「さとり世代」という言葉で表現されている。
この「さとり世代」の多くは従来の(団塊の世代、約750万人)世代と大きく異なっていて、買わずに「借りる」「レンタル」するというスタイル化している。
4)この世代は、自動車を持たない人も多く車はレンタカーで、賃貸住宅もシェアする等へと変化してきている。実際アパート、マンションでも車を所有していないので駐車場は借りません。もしも駐車料が家賃に含んでいるのであればその分値引きもらえませんか!!?等の会話も多くなっている。
我々(団塊の世代)の様に物不足で育った世代(商品を造れば売れた時代)は沢山の消費をして来たが、今の「さとり世代」は「共同で使う」、「使い回し」となれば消費の拡大は望めなくなるのではないだろうか?従って消費税の増税となった背景の一要因とも考えられる。
5)「さとり世代」はある一定の物は所有している訳ですので、余程商品の魅力を磨き上げることが消費(購入)してもらえる世代と言えます(消費税収入の見込みは少ない)。
「物不足で育った世代」も同様物は所有している。しかし「さとり世代」と違いこの世代は気むずかしく個性も強い「こだわりの世代」「わがまま」「気まま」な人が多いので個別に対応できる商品が支持されるものと考える。
お金も持って(退職金等資産50兆円)いるから少々高額でも良いわけです。
例えば、百貨店ではスタイリストがついている商品販売(衣装やアクセサリー小物)などの付加価値の商品(おじさんでもお洒落したい人も多いのでは?)。「若い頃憧れのオートバイに乗りたかったから定年退職とともに高額なオートバイを買った」、「1000~1200万円もするオーディオを買った」まれだが、学生時代は1年半も大学が閉鎖されたため卒業はしたものの学問を学びたかったと言って○○大学に再度入学又は法律専門学校で(相続法、親族法)の聴講生(今年67才の人)として学んでいる人もいる。(消費税がまだまだ見込める。当然相続税の納税予定者でもある。)
6)この様に二極化された社会構造は日本社会に於いてこの4月からの消費税増税。あるいは相続税の増加によってこの二つの世代の消費スタイルの変化、動向は、例えば、賃貸住宅の間取りや仕様(演奏できる部屋あり)(週末に入居が一堂に集まって大型テレビ、食事会、雑談可)等も視野に入れて商品開発などをすることが大きなポイントになるものと思料します。
2 「宅建業者の不動産取引の重要事項説明は「ネット」でも可能に」
1)政府はIT(インターネット・メール・スマートフォン)等を使った規制緩和の一環として来春までに法律を改正するとしている、現在、住宅の賃貸契約等の場合その契約締結前に賃借人が不動産会社まで出向いて宅地建物取引主任者からその物件の説明を受けなければならなかった。
2)これらの対面義務のみの他に、不動産会社の取引主任者から重要事項の説明をメール・インターネットや電話を使ってできるようにするとの方針が示された。
3)法律で定められていた契約締結前の説明は実務のうえでは形骸化していた。
4)これで、実務と法律が合致することとなった。