こんな賃貸住宅があったら・・・
1.〔個の時代〕
少子化、グローバル時代の日本経済は、既に「大量生産大量消費の時代」は過ぎ去り、手数はかかるがその人に向く物作りが求められる「個の時代」となっています。
2.〔これからの賃貸住宅〕
1) 賃貸住宅においても間取りや設備にも個別化が求められてきています。例えば、地方から多くの人が集まる様な地域(特に東北大学の周辺)の賃貸住宅には少々大きめのリビング室を設け大型のテレビ、本格的な料理が可能な厨房等を設け、「入居者の誕生日」や「週末」等に人々が一定のルール(責任者、管理、清掃など)の中での交流できるスペースを設ける。
といったような他のマンションやアパートと比較されないことで賃料設定もでき、かつ入居率のアップを図る仕組みも必要となってきました。
あるいは、防音室を設けて、ピアノなどの楽器演奏可能なことも必要です。今は、一律不可と定められている訳ですから、この様な賃貸物件は音楽を楽しむ人々で構成することも可能です。
勿論、利用者への鍵管理にはデジタルキーやスマートホーンで対応し、利用する時間を月単位で決め、1人当たり5,000円~7,000円/月の利用料収益が見込めます。
ただし、これらは「付加価値」であって主たる目的は賃貸住宅の稼働率100%で利益を求めることです。
私は月4回、某学校に行きますが、教室とは別に音楽練習用の大・中・小の部屋があり、その部屋は全部有料なのです。利用料も5,000円~10,000円+講師料(別途)/月でも不足している状況です。生徒の多くは自宅での練習が制限されるためか休日にわざわざ学校まで足を運んで練習をしています。
この様な環境で育った人の需要にもお応えできるものと思います。
2) 〔専用シャワールーム付きの賃貸住宅〕
浴槽に湯を張っての入浴が普通ですが、夏場や軽い運動の時にはシャワーが一番です。思うに、30年前に一般家庭で「水」を買って飲む時代が来るとは誰一人想像していませんでしたが、今や普通に飲料水を買っています。
また、水道水を「トイレ」や「風呂」に利用することでそのコスト負担が増加する可能性が出て来ています。水道事業設備のうち道路等に埋設してある上水道管の交換(水道事業法では40年)費用も消費者側に転化することが直近の課題と言われているからです。
従って、1人住まいや少子化世帯ではその無駄に眼が向いて来るでしょう。
3.〔個の課題〕
しかし、今のハウスメーカーや建築会社は、従来通りの「大量生産型」の方が画一でありかつ設計図作成等の手間が省けるため、これら「個の時代」に対応した賃貸住宅をいくら提案してもなかなか理解していただけないのが実状であります。
でも、震災地域以外では30年(アパート経営)の事業となるオーナー様の利益を優先する考え方がないと将来の展望が拓けないのではないかと危惧する者であります。
飲み水を買うこととなんら変わりが無いものと思料します。飛躍して申し訳ありませんが、空気や地下水も有料となる時代の到来に備えて自己の「森林確保=水源」を今から考えておかなければならなくとも良い様に祈っています。