多くの諸先輩の皆様に対し「銀行と上手に付き合う方法」、これに付随して「自己の資産とリスクの分析」とするテーマでお話しさせていただく機会を得たことに対し、厚くお礼を申し上げます。
当社は不動産会社を経営しておりますが最近の不動産業を取り巻く環境は大きく変化して来ました。この変化に対応するため自己資産とリスクの分析を客観的な視点で分類することで、より明確な位置づけあるいは弱点や得意部門が見えてきます。
本当は漠然、あるいは曖昧模糊としておいた方がなんとなく安心するものであったりします。その背景は「創業者」や「事業継続」の経験者としての自負の念を持っていること、加えて「オイルショック(S48年)」、バブル崩壊(H2年7月)及び「リーマンショック(H20年9月)」そして、「東日本大震災(H23年3月)」等々の困難を究竟を持って乗り越えて来たという体験者でありかつ事実であります。
しかし、このことを以ってしてもこれからの将来を保証するものではありませんことは多言を要しません。
従って、これまでの経験を大切にしつつも現実の変化に対し真摯に向き合って発展して行かなければならない様です。
勿論今は、自己の会社の経常利益が延びていたとしても「まさか」の出来事のためにも第一線の経営者の心眼力を常に輝かせておくことが大切です。まずは、「決算書」を細かく分析しておいて足りないところや改善する必要な部分を確認し、戦略を練っておかなければならないと思っています。
つまり銀行から借りる必要が無いとき程借りて与信を得ておくことも大切です。そうすることで万一の場合資産を短期で得られる安心への道ともなります。
一方、近時の不動産は「みずほタワー」「仙台トラストタワービル(森トラスト)」及び本日新聞で報道された「仙台国際空港は「特定目的会社(SPC)【Special Purpose Company】」等々は不動産の証券化商品で不動産の顔はしていても中身は全部「債権」(金融商品)です。この金融資産は企業内の特定グループで確保したりして運用している。つまり、投資資金は企業内から集め利息に相当する運用利回りで配当しております。銀行からの資金借り入れではなく社債等の様な一般市場(個人資産1540兆円及び企業資産300兆円あると言われております。)からの資金調達であります。
この様に不動産市場一つを見ても…
と大きく変化し、この市場は既に12兆円の市場へ膨らんで来ている。
以上、ご承知いただければ幸いです。